Disc Review

Maestro / Taj Mahal (Heads Up)

マエストロ/タジ・マハール

先日、『ストリーム』でも紹介させてもらいました。

アルバム・デビュー40周年記念盤。ロス・ロボス、ジギー・マーリー、ジャック・ジョンソン、ベン・ハーパー、アンジェリーク・キジョーら多彩な後輩をゲストに迎え、豪快に独自の柔軟なグルーヴ感覚を炸裂させている。すげえじいさんです。

4とか8とか、かっちりしたビート解釈だけでは音楽は躍動しない、と。この人のアルバムを聞くたびに思い知らされてきて。聞き手としての素養を育ててもらった感じ。ぼくが初めて買ったこの人のアルバムは70年代、ワーナー在籍時の諸作だったのだけれど、自由に、大きくうねるグルーヴにくらくらきたものだ。近年のハワイアンっぽいアプローチも楽しいし。で、そうした自由な個性を前提に、60年代、まだブルースへとストレートにアプローチを仕掛けていたように見えたころのアルバムに接し直すと、またなんとも奥深い見識と躍動が感じ取れたりして。油断がならない。学ぶところ、多いです。今回のアルバムからも、もちろんいろいろ学べます。

アルバム冒頭はスリム・ハーポの「スクラッチ・マイ・バック」のカヴァーで。これがいきなりファンキーかつ切れ味鋭い仕上がり。ウクレレを奏でつつ、ロス・ロボスをバックに決めたレゲエ曲「ネヴァー・レット・ユー・ゴー」も最高。ベン・ハーパー作の「ダスト・ミー・ダウン」のやばい音像も魅力的。去年出たファッツ・ドミノへのトリビュート・アルバムにアイヴァン・ネヴィルとの共演で提供していた「マイ・ガール・ジョセフィーヌ」が「ハロー・ジョセフィーヌ」ってタイトルでそのままこちらにも収められているけれど、後半のノリノリの演奏がより長く聞けるロング・ヴァージョンになってます。これもかっこいい。

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