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Disc Review

October Road / James Taylor (Columbia)

オクトーバー・ロード/ジェイムス・テイラー

CRT夏のアイドル大会、あーんど、ダディ&サーフビーツ@クロコダイル、どちらもご来場お待ちしてますねー。左の告知欄、ご参照ください。夏っていえばエレキだけに、サーフビーツは燃えますよ。あ、そうそう。それからごく一部で大好評の弾き語りユニット“健一&健太”(笑)。ライヴにFMに、いろいろと出演させてもらいましたが、このほどテレビにも進出。スペースシャワーTVの『MUSICA』に、えーと、いつだろう、放送日はわかりませんが出演してビーチ・ボーイズ弾き語り、またやってきました。チェックよろしく。ちなみに夏のビーチ・ボーイズ月間をひとまず終了した健一&健太は、たぶんこの秋、ポール・マッカートニー来日記念でまたまた動き出す予定です。お楽しみに。

さて。今回のピック・アルバム。ジェームス・テイラーです。すでに全米アダルト・コンテンポラリー・チャートにランクインずみの「ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス」や「ザ・フォース・オヴ・ジュライ」をフィーチャーした新作。これ以来ってことになるので、単独のフル・アルバムとしては5年以上のブランクを経ての1枚。ああ、うれしい。幸せ。またJTの新しい歌に接することができた。

いいアルバムなのか、悪いアルバムなのか、もう30年どっぷりとJTの世界にハマりこんできてしまったぼくには判断できないけれど。少なくともぼくのようにJTの世界が大好きな人の期待をまったく裏切ることのない仕上がり。前作のときも書いたけれど、ここで展開しているのは、豊かで、あたたかくて、でも鋭くて、切なくて、時にフォーキーで、時にファンキーで、時にジャジーな、まぎれもなく“ジェームス・テイラー”としか表現できない世界だ。

1996年、近年のJTサウンドの要のひとりだったキーボードのドン・グロルニックが他界してしまい、彼を欠いたラインアップで前作『アワーグラス』は録音されていた。そして前作リリース後の98年、今度はやはり近年のJTサウンドの下地を作り上げていたドラマーのカルロス・ヴェガが他界。その穴をスティーヴ・ガッドが埋める形で録音されている。その他、クリフォード・カーター、ジミー・ジョンソン、マイケル・ランドー、アーノルド・マッカラー、デイヴィッド・ラズリー、ケイト・マーコウィッツなど、JTのライヴ・バンドでもおなじみの顔ぶれがバックアップしている。

ゲストとしてはライ・クーダー、マイケル・ブレッカー、スチュワート・ダンカン、ジョン・ピザレリ、ラリー・ゴールディングスらが参加。自らアルバムもリリースしている娘のサリーも声を聞かせている。

「マイ・トラヴェリング・スター」って曲でJTは、家に落ち着きたいのに、どうしてもひとところに落ち着けない放浪者たち(たぶん精神的な放浪ってことだろうけど)のことを淡々と歌っているのだけれど。その中に "Claim my name from the lost & found/And let me believe this is where I belong/And shame on me for sure/For one more highway song" って歌詞があって。これが妙に象徴的な一節に思える。“遺失物取扱所でぼくの名前を見つけてくれ/そこがぼくの居場所だと信じさせてくれ/確かにみっともない話さ/またひとつ新しいハイウェイ・ソングを作ってしまうなんて”とか、そんな感じかな。わかりません。誤訳かもしれないけど。このフレーズ、けっこうシビれた。JTにとって歌い続けること、曲を作り続けることの意味って、やっぱり深いんだと思う。

輸入盤には2種類あって。限定版2枚組で出ているものにはマイケル・ブレッカーとの共演でグラミーを獲得した新録版「ドント・レット・ミー・ビー・ロンリー・トゥナイト」と、ヨー・ヨー・マ、エドガー・メイヤー、マーク・オコナーとの共演による口笛版「ベンジャミン」(絶品!)、そしてマーク・ノップラーとの共演曲「セイリング・トゥ・フィラデルフィア」の3曲、および5分ほどのレコーディング風景映像が入っています。今月下旬に出る国内盤にはそのうち「ドント・レット・ミー・ビー……」と「ベンジャミン」だけが収録される予定。まあ、映像以外はこれまで様々なアルバムで聞けたものばかりだけれど、こうやってまとめてもらえるのはうれしい。やっぱ輸入限定版を早めにゲットすべしって感じかな。


その他、最近お気に入りの盤を2枚、軽くご紹介しておくと――

Sings Some Ol' songs / Victoria Williams (Dualtone)

病魔と闘いながら、マイペースで音楽活動を続けるヴィクトリア・ウィリアムスの新作。たぶんソロとしてはこれ以来かな。「ムーン・リヴァー」「ブルー・スカイズ」「オーヴァー・ザ・レインボウ」「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」「サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー」「ドゥ・ユー・ノウ・ホワット・イット・ミーンズ・トゥ・ミス・ニューオリンズ」など、全編おなじみのスタンダード曲をカヴァーした逸品です。温かいアコースティック・サウンドに包まれながら、彼女ならではの独特の歌声で歌われる珠玉のメロディ……ってことで。こりゃ、泣けますよ。

December's Child / Mark Olson (Dualtone)

ヴィクトリア・ウィリアムスの現・旦那さんのマーク・オルソン。ジェイホークス脱退後、たぶん5枚目になるのが本盤だ。これまでオリジナル・ハーモニー・リッジ・クリーク・ディッパーズと名乗っていたユニット名を“マーク・オルソン&ザ・クリーク・ディッパーズ”と縮めて再スタート。ブルース、フォーク、カントリー、R&B、ゴスペルなどの要素を絶妙のさじ加減でブレンドした素敵な1枚に仕上がっている。もちろんヴィクトリア・ウィリアムスも参加。「セイ・ユール・ビー・マイン」って曲では、かつてのジェイホークス仲間、ゲイリー・ルーリスが曲作り、演奏、ヴォーカルで参加。ファンにはうれしいリユニオンが実現している。 

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