
エヴリバディーズ・ソング/ロバート・プラント・ウィズ・セイヴィング・グレイス
今朝はニュー・リリース・アルバムの紹介ではなく。YouTubeで見ることができたパフォーマンスのご紹介。
先日、英BBCの『レイター…ウィズ・ジュールズ・ホランド』にロバート・プラントが出たときの模様がアップされていて。自身のバンド、セイヴィング・グレイスとともに2曲(ロウの「エヴリバディーズ・ソング」とマーサ・スキャンランの「ハイヤー・ロック」のカヴァー)を演奏。インタビューにも答えていて。やっぱこの人かっこいいなぁ、と。
まあ、世代的なこともあって、特にハード・ロック系にのめり込むことがなかったぼくのような洋楽リスナーにとっても、レッド・ツェッペリンはそれなりに大きな存在で。メンバー4人ともそれぞれにかっこいいのだけれど。ロバート・プラントの探求者ぶりというか、ブレない感じというか、そういうものには特にしびれます。
なので、これまで本ブログでも何回かプラントさんのアルバムを取り上げてきていて。
そのときも記したことを繰り返せば、この人にとっては自身の雄大な音楽性の中、レッド・ツェッペリンすらその振り幅のひとつでしかなかった、みたいな。その感じが特にかっこいい。ツェッペリン再結成に参加して億稼ぐより、今、心底のめり込んでいる音楽を仲間とともに深く掘り続けることに専心する、みたいな?
まあ、余裕がありゃこそ…的な部分もあるのだろうし、その姿勢に賛否あることも知ってはいるけど。やっぱ、かっこいいっすね。今回のジュールズ・ホランドとのインタビューでも1960年代半ばにミシシッピ・ブルースやシカゴ・ブルースにハマったころのこととか話していて。その背景にどれだけ多くのものが存在していて、どんな人たちが歌っていたのか、その後徐々に知るようになって…とか。音楽というものの全貌はとてつもなく広大で、ひとつの歌がとても多くの異なる形で生き続けることができる。それを深く掘り下げて新しいものを探すんだ…とも語っていて。
つい先日、本ブログでも紹介した新作『セイヴィング・グレイス』のことを表して語った“失われたもの、そして見つけたものの歌集”というコメントを裏付けてくれていた。今回のパフォーマンス見て、プラントが今、このバンドをバンドとして思いきり楽しんでいるというか、自分メインではなく、スージー・ディアンと二人でフロントを張って音楽を探求している感じに、なんともしびれる。
こういう音楽の在り方をがっちりサポートし続けているノンサッチ・レコードの魅力を改めて振り返る今月20日のCRT『ノンサッチ捕物帖』がますます楽しみになってきましたよ。会場に足を運べる環境にある方、お時間あるようでしたらぜひいらしてください。みんなで音楽の深さと楽しさを味わい直しましょう。