ライヴ・イン・クリーヴランド’77/サウスサイド・ジョニー&ジ・アズベリー・ジュークス
7月になって。『ストレンジャー・シングス4』後編もいよいよ配信だ!
って、違うか。そっちじゃなく(笑)。いろいろご心配かけました。身体こわしたもんでしばらくおとなしくしてますとご報告してブログ更新を休んでおりましたが。おかげさまで回復も順調。なので、月も変わったことだし、ぼちぼち更新再開しようかな、と。これまで通り、毎平日更新をいちおうの目標に、でも、まあ、病み上がりですし、もともと趣味のブログですから、あまり細かいルールを自らに課すことなく、気楽にやっていきますね。またよろしくお願いします。
てことで、再開一発目。今朝紹介するのは、サウスサイド・ジョニー! 45年前の強烈なライヴ音源、発掘です。
そう。ブルース・スプリングスティーンの兄弟分というか、マブダチというか…。スプリングスティーン同様、米東海岸ニュー・ジャージーを本拠に活動するいかしたロックンロール野郎、サウスサイド・ジョニーことジョン・ライオン。ジョン・ボン・ジョヴィの心の師としてもおなじみかも。1960年代半ばから地元ニュー・ジャージーのクラブ・サーキットをうろつきはじめ、やがて1970年代半ば、サウスサイド・ジョニー&ジ・アズベリー・ジュークスなるバンドでデビューして。
以来、半世紀近く。ブルース・スプリングスティーンのように全米レベルでバカ売れしたりはしなかったものの、なんだかんだけっこうコンスタントにアルバム・リリースを重ねながら、独自のブルージーでソウルフルな持ち味を発揮し続けてきた。
スプリングスティーンはアメリカを代表するスーパー・ヒーローへとのしあがったけれど、サウスサイド・ジョニーはあくまでもニュージャージーのローカル・ロックンロール・ヒーローのまま。永遠のB級ロックンローラー。そのあたりがぐっとくる。
と、そんなサウスサイド・ジョニーがメジャー・デビューを飾ったばかりの時期、セカンド・アルバム『こんどは本気だぜ(This Time It's For Real)』リリース直後の1977年5月2日にオハイオ州クリーヴランドのアゴラ・ボールルーム&シアターで収録されたライヴ音源が発掘されましたよ。アズベリー・ジュークスはもともとメジャー・デビュー前からクリーヴランドでラジオ番組を持って生演奏を披露するなど、当地とも縁が深かったらしい。
当時のジュークスのラインアップは、サウスサイド・ジョニー(ギター、ハーモニカ)、ビリー・ラッシュ(ギター)、アラン・バーガー(ベース)、ケヴィン・カヴァナー(キーボード)、ケニー“ミスター・ポパイ”ペンティファロ(ドラム)に5管のマイアミ・ホーンズと、盟友スティーヴ・ヴァン・ザント(ギター)。
この人たち、もちろんどの時代もごきげんなのだけれど。今振り返るとやっぱりこの時期、1970年代後半あたりが最高にソリッドでファンキーでブルージーで…。初来日が実現したのは確かこの10年後くらい。あのときも、まじ、うれしかったものだけれど。でも、やっぱりこの時期、1970年代に見ておきたかったなぁ、と。本ライヴを聞きながら改めて悔しい思いを噛みしめた。
内容的には、もちろん初期2作の傑作スタジオ・アルバムの収録曲が中心。そこにちょこちょこ当時のライヴの定番曲だったカヴァーものも加わって。なかなかに充実のセットリストだ。
「ジス・タイム・イッツ・フォー・リアル」「ラヴ・オン・ザ・ロング・サイド・オヴ・タウン」「ホエン・ユー・ダンス」「ザ・フィーヴァー」「アイ・ドント・ウォント・トゥ・ゴー・ホーム」など、ブルース・スプリングスティーンとスティーヴ・ヴァン・ザント絡みの名曲群はもちろん、ソロモン・バークの「ガット・トゥ・ゲット・ユー・オフ・マイ・マインド」、アレサ・フランクリンの「ウィズアウト・ラヴ」、ジュニア・ウェルズの「リトル・バイ・リトル」、スワローズの「イット・エイント・ザ・ミート、イッツ・ザ・モーション」、サム&デイヴの「ブローク・ダウン・ピース・オヴ・マン」と「ユー・ドント・ノウ・ライク・アイ・ノウ」、サム・クックの「ハヴィング・ア・パーティ」といったカヴァー群も充実。さらに、ビリー・ジョエルの「セイ・グッドバイ・トゥ・ハリウッド」のカヴァーには故ロニー・スペクターがリード・ヴォーカルで客演している。
いかがわしくて、やばくて、でも男の哀しみや切なさがいっぱい詰まったジョニーの歌声に改めてノックアウトされちゃうわけです。サブスクのストリーミングは入っていないみたい。国内盤CD(Amazon / Tower)も出ているので、フィジカルでゲットだ! アナログは11月予定とのこと。