再発盤情報:エルヴィス・プレスリー、NRBQ、ローリング・ストーンズ
今朝はですね、ちょっと先になってから出るボックスセットとか、未発表音源集とかをリリースに先駆けてご紹介します。リリースのニュースを耳にして、こりゃやばいとリリース元へすっ飛んでいって、逸る気持ちを抑えきれずにプリオーダーしちゃったブツを3つほど。
まあ、今回に限らない話ではあるのだけれど。盛り上がってリリースのずいぶんと前にプリオーダーして。でも、時期が早すぎたか、頼んだことをすっかり忘れ、発売日間際に改めて注文しちゃって。で、リリース日にダブルでブツが届く、とか。そんなアホなことするわけないと思いつつ、過去何度同じ過ちに泣いてきたことか…。
というわけで、今回は注文した品々をとりあえず紹介しておくことで、いったんちょっと落ち着こう、と(笑)。愚者の愚行を防ぐためのちょっとだけ身勝手なエントリーです。すんません。
From Elvis in Nashville / Elvis Presley
今年1月に催された毎年恒例のエルヴィス生誕祭に出演させていただいた際にも話したことなのだけれど。今年はエルヴィス・プレスリーが1970年6月4日から8日まで、ナッシュヴィルのRCAスタジオBで行なった伝説の5日間のマラソン・セッションから50周年ということで。絶対それ関連の何かが出るぞ、と。じっと身構えていたのだけれど。
出ます。11月に。CD4枚組で。まだ曲目表しか見ることができていない状態だけれど。どうやらCD2枚にオフィシャル・リリース音源40トラック、残り2枚に別テイク、別アレンジ初期ヴァージョン、リハーサル音源、ジャム音源など34トラックを収録しているみたい。
インフォメーションを眺めていると、マット・ロス=スパングが後からオーヴァーダブされた管弦楽器やコーラスを省いたニュー・ミックスを手がけた…という記述もあるのだけれど、それがオフィシャル・リリースのほうも含むのかどうか。ちょっとぼくが手にしている情報ではわからない。1曲だけストリーミングで先行公開されている「マディ・ウォーター(I Washed My Hands In Muddy Water)」を聞く限り、オフィシャル・リリースされたテイクに関してもニュー・アンダブド・ミックスになっているみたい。強力なリズム隊だけをバックにしたエルヴィスの生々しいパフォーマンスが楽しめる。期待は高まるばかり。
でも、いずれにせよ、これは必携です。1950年代からナッシュヴィルでそれこそ無数の名録音を残してきたエルヴィスだけれども、この1970年のセッションではバック・ミュージシャンの顔ぶれを一新。ノーバート・パットナム、デヴィッド・ブリッグズ、ジェリー・キャリガンら“エリア・コード615”と名乗るナッシュヴィルの気鋭セッション・ミュージシャン陣を迎え入れた。当時最新の技術だった16チャンネルのマルチ・トラック・レコーダーも初めて採り入れられ、まさに心機一転、エルヴィス新時代の到来を高らかに宣言するレコーディング・セッションとなったのだから。
なので、正直、もっと規模のでかい、10枚組とか(笑)、そういう再発だったら、ちまちま集めたブートレッグとか処分できるかも、と夢見ていたのだけれど。それは無理っぽいとはいえ、まあ、贅沢言ってる場合じゃない。出るだけありがたい。公式サイト限定の2枚組アナログも出る。
In • Frequencies / NRBQ
結成以来、半世紀を超える我らが“Q”のキャリアをレアな音源で振り返る1枚。こういう企画はNRBQとしては初かも。
1968年10月のサウンドチェック・レコーディングで始まって、近年の音源まで。FMでのスタジオ・ライヴとか、各種ライヴ音源とか、別ヴァージョンとか、興味深いカヴァー曲とか、あれこれ。全16曲中、既発音源は4曲のみらしい。とはいえ、既発ものにしても、“ディッケンズ”という覆面バンド名義でリリースした1970年のサイケな「ショー・ニード・ラヴ」や、1974年の「サワープス」みたいな珍しいシングルの音源とか、故ハル・ウィルナーが音楽監督をつとめた2018年の映画『Change In The Weather』のために録音された「エルプリル・シャワーズ」の初フィジカル化とか、一筋縄にはいかない。やばい。
まだ普通のオンライン・ストアとかでは売っていなくて、現状、Omnivoreの公式ショップでのみプリオーダー中。CD、アナログLPに加えて、ちょっと高いけどカラー・ヴァイナル版もある。10月リリースだそうです。
Goats Head Soup 2020 / The Rolling Stones
まあ、これは誰もが待っている期待の箱でしょう。リリースまでひと月切りました。ジミー・ペイジ参加の未発表音源「スカーレット」も先行公開されて話題だし。みなさん、プリオーダーしたかな。
「スカーレット」に関しては昔から噂があった曲で、どんなものなのか、特に熱心なストーンズ・ファンではないぼくも興味津々だったのだけれど。録音時期とか、参加メンバーとか、曲調とか、その辺が明らかになってみると、んー、これは果たしてストーンズの音源と言っていいのか、『山羊頭』のアウトテイクという解釈でいいのか、など、いろいろな疑問がよぎるものの。
ストーンズがストーンズの未発表音源だと言って『山羊頭』に入れてリリースするのだから、それでいいのでしょう(笑)。1CD、2CD、2LP、4LP、Tシャツ付きなど、様々なフォーマットで出る。たぶん狙い目は3CD+Blu-rayという“スーパー・デラックス・ボックス”かな。
CD1がオリジナル・アルバムの2020年ニュー・ステレオ・ミックス。CD2が「スカーレット」をはじめ、全部で3曲の未発表トラックを含むレア&オルタナティヴ・ミックス集。CD3がこれまで超豪華限定ボックスか映像とのバンドル作品でしか手に入らなかった1973年10月のライヴ『ブリュッセル・アフェア』。で、ブルーレイには新ミックスによるオリジナル・アルバム収録曲のハイレゾ音源と、「ダンシング・ウィズ・ミスターD」「悲しみのアンジー」「シルヴァー・トレイン」のビデオクリップ。
120ページの豪華ブックレット、1973年のツアー・ポスターのレプリカなども入っているのだとか。日本盤のみ、さらに2曲のボーナス・トラック入りってインフォメーションされているけど。しまった、輸入盤でプリオーダーしてしまった。今のうちに予約し直すか。でも、Amazonで輸入盤買うより国内盤は2000〜3000円くらい高いんだよなぁ。2曲で2000円か。微妙だ…(笑)。