オール・ジーズ・ドリームズ/アンドリュー・コムズ
テキサス生まれ、ナッシュヴィル本拠の27歳。CRTではけっこうスター的存在のケイトリン・ローズのサポートをつとめたり、様々なカントリー系のシンガーに曲を提供したりしているシンガー・ソングライターの2作目が出た。なぜかイギリスで先行発売。アメリカでは3月のリリースらしい。
粗削りなバールーム・カントリーという感触も強かったファーストに比べると、かなりポップ寄り、それも60年代ポップっぽいニュアンスのアレンジが随所に採り入れられているのが新味かな。もろストレート・カントリーふうの曲もあるけれど、ロイ・オービソンあたりの影響を感じさせる曲あり、ポール・サイモンっぽい諦観ただよう曲あり、ロニー・ミルサップ調の毅然としたバラードあり、60年代のグレン・キャンベルを思い出させるポップ・カントリーあり。下に挿入したビデオクリップとか見ると、初期ニルソンのこともちょっと意識している感じ。そこはかとなく切なさをたたえた、愛と、罪と、赦しの物語たちだ。地味な1枚だけれど、じわじわしみる。
ケイトリンとの活動の中で知り合ったというジョーダン・レニングとスカイラー・ウィルソンがプロデュース。もちろん、ケイトリンのお守り役としておなじみの(CRTでは、ですが)スティーリズムの二人もがっちりバックでサポートしてます。