Disc Review

Hey Eugene! / Pink Martini (Heinz)

ヘイ・ユージーン!/ピンク・マルティーニ

久々の更新です。

メールなどでご心配いただきましたが、別に何か思うところがあって更新しなかったってわけでもなく。オープン戦が始まってから、すっかりプロ野球観戦中心の生活だったもんで(笑)。忙しくさせてもらってました。

とはいえ、最近の世の中、ほんとにひどいことばっかりで。安倍とか、何する気なんだろう。原が巨人をどうする気なのかとか、星野が日本のプロ野球界をどうする気なのかとか、それもかなりやばいと思っていたけど。それどころじゃねーな。あー、やだやだ。

やな世の中だけに、やっぱりわれわれ音楽ファンは音楽に救いを求めます。更新しなかった間もたくさんのニュー・リリースCDに出会って、癒され続けてきたわけで。3カ月くらいブランクがあるから、けっこうたくさん紹介しそびれたニュー・リリースがあるのだけれど。まあ、いいか。ライ・クーダー、ニール・ヤング、スコット・ウォーカー、スライ、リトル・フィート、アスリープ・アット・ザ・ホイールなどなど、新作・再発取り混ぜていろいろありました。ラジオや雑誌のほうで紹介したから、その辺はこちらではパス。

最近は、輸入盤ファンの間で大人気、ピンク・マティーニの新作をよく嗜んでおります。ハーバード大学で出会ったとかいうピアノのトーマスくんとヴォーカルのチャイナさんを核に、97年にデビューした趣味趣味音楽集団。10年かかって、ようやくサード・アルバムが登場した。いつも、アメリカの古き良き音楽はもちろん、ラテンやらシャンソンやら世界各国の魅惑の音楽にスポットをあて続けている連中で。今回はついにアラビア語の曲まで登場した。ノスタルジックで、メランコリックで、エキゾチックで、スリリング。楽しい。

毎度、日本の音楽も取り上げていて。ファーストでは美輪明宏、セカンドではマヒナスターズ。で、今回のサード・アルバムでは由紀さおりだ。曲は「タヤタン」。確か、「夜明けのスキャット」の次のシングル「天使のスキャット」のB面に入ってた曲だと思うけど。私はギター、あなたに弾いてもらうの……みたいな(笑)。よく見つけるな、こんな曲。マヒナのときも、日本人全員が忘れていたような「菊千代と申します」だったし。

まあ、どこの国でもマニアックな音楽ファンってやつはジャンル横断の雑食系であることがほとんど。ジャンルではなく、肌触りというか、切り口というか、そういうものでけっこう多彩な音楽にアプローチしている。ピンク・マティーニは、そういう音楽マニア心を思い切りくすぐる連中で。今回の新作もそんな魅力に充ち満ちた1枚ってとこっすね。

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