Disc Review

Official Release Series Discs 26, 27, 28 & 29 / Neil Young (Reprise)

オフィシャル・リリース・シリーズ:ディスク26、27、28、29/ニール・ヤング

11月になると『今宵その夜(Tonight's The Night)』の50周年盤が出るニール・ヤング。待ちきれませんが。

それに先駆け、一足先に“NYA(ニール・ヤング・アーカイヴズ)”の最新リリースとして、オリジナル・アルバムをオリジナルのフォーマットのまま改めて世に問う“オフィシャル・リリース・シリーズ”のVol.26から29まで、1992年の『ハーヴェスト・ムーン』、1993年の『アンプラグド』、1994年の『スリープス・ウィズ・エンジェルズ』、1995年のパール・ジャムとの共演盤『ミラー・ボール』の4作がひとまとめになって出ました。

CDボックスは4CD。LPのほうは各アルバムとも2枚組になっているので8LP。もちろん、ジャケットはオリジナル・アートワークをきっちり再現する形になっている。ハイレゾ・ダウンロード版もあり。

まあ、ぼくと同じくらいの年配のニール・ヤング・ファンならば、1992年に『ハーヴェスト・ムーン』が出たとき、もう20年の歳月を経て“ニール・ヤング”と“ハーヴェスト”というふたつのワードが改めて並んだだけで平静じゃいられなかったはず。ぼくもほんと興奮したっけ。懐かしい。

というわけで、1972年に出たアコースティカルな傑作アルバム『ハーヴェスト』の続編とも言うべき1枚で。旧友ベン・キースとの共同プロデュース。やはりかつて何度も共演しているジャック・ニッチをはじめ、ジェイムス・テイラー、リンダ・ロンシュタット、ニコレッタ・ラーソンらも参加。ニール・ヤングのアコギがいい音してるんだ。

で、翌年の『アンプラグド』。気心知れたミュージシャンとともに、バッファロー・スプリングフィールド時代の曲から、CSNY時代の曲、スティルス=ヤング・バンドの曲、そしてソロ初期の曲から当時の最新アルバム『ハーヴェスト・ムーン』の曲まで、絶妙なアコースティック・サウンドで聞かせる。

1994年の『スリープス・ウィズ・エンジェルズ』は翌年、51歳の若さで亡くなってしまった盟友デヴィッド・ブリッグスがプロデュースを手がけた最後の1枚。1990年の『傷だらけの栄光(Ragged Glory)』以来となるクレイジー・ホース名義でのアルバムでもあった。これも基本、スタジオでの一発録り的な作業から生まれた名盤。

そして一転、今度は当時のグランジ・シーンでの象徴だったパール・ジャムとタッグを組んだ1995年の『ミラー・ボール』。グランジの祖と言われるニール・ヤングだけに、この共演は盛り上がったものです。

ちなみに、この『ミラー・ボール』はアナログ・ミックスとデジタル・ミックスが混在していたらしく。基本的にはオリジナル・アナログ・マスターからリマスターされているのだけれど、個人的に今なお大好きな「アイム・ジ・オーシャン」をはじめ、「ビッグ・グリーン・カントリー」「トゥルース・ビー・ノウン」「スロウ・ユア・ヘイトリッド・ダウン」の4曲は、オリジナルがデジタル・ミックスだったため、今回新たにアナログでリミックスされているらしい。

ナンバリング入りボックスは限定リリース。今回の再発でまた接し直してみて、この時期のニール・ヤングの充実ぶりに改めてしびれましたよ。

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