
ワンダーミンツ 30周年記念LPエディション/ワンダーミンツ
1995年にワンダーミンツのファースト・アルバムが日本のトイズ・ファクトリーから世界に先駆けてリリースされたとき、当時彼らの演奏をライヴで見たというブライアン・ウィルソンがコメントを寄せていて。
“もし1967年にワンダーミンツがいたら、ぼくは『SMiLE』を引っ提げてツアーに出ていたはず。この小さなバンドに宇宙のすべての音楽が集約され得るって知ることができたのは素晴らしい。悪くない”
みたいな?
これは聞かなきゃ! と、ソッコー飛びついたのを覚えている。その後の歴史を知っている身としてはなんとも感慨深い。ブライアンはこの9年後、本当にワンダーミンツを含む最強のバック・バンドを従え『SMiLE』を引っ提げたツアーに出たわけで。なんだか泣けてくる。
と、そんな衝撃のアルバム。1995年だから、当然ごく普通にCDでリリースされたのだけれど。発売30周年のタイミングで、メンバー自らの手で初アナログ化が実現した。最高!
初めて聞いたとき、ぼくは彼らのことを何ひとつ知らず。米ロサンゼルス出身のよくあるパワー・ポップ・バンドのひとつだろう、ぐらいの感じで接したのだけれど。アルバムを聞き薦めるうちに、パワー・ポップだけじゃない、サンシャイン・ポップ、バロック・ポップ、ハーモニー・ポップ、サイケデリック・ロックなど、1960〜70年代の英米ポップ・ミュージックに対する彼らの素養の幅広さと深さにたまげたものだ。
ダリアン・サハナジャ(キーボード)、ニッキー・ワンダーことニック・ワルスコ(ギター)、マイク・ダミーコ(ドラム)を核に、プロビン・グレゴリー、ジム・ミルズら音楽仲間が手を貸す形で制作された1枚。
これをアナログで聞くことができるようになったのは実にうれしい。音楽性から言っても、これが最適のメディアだもの。彼らのWEBストアでの販売が基本なので、日本でこのアナログを購入するのはちょっとめんどくさいかも。送料も高いし。でも、興味のある人はぜひトライしてみて。その価値はあります。
カラー・ヴァイナル2枚組で、CDの全収録曲をサイド1〜3に収めて。サイド4にはデモ音源や別ミックスなど5曲のボーナス・トラックが入ってる。1000セット限定。ナンバリング入り。急げ!


