Disc Review

The Shocking Miss Emerald / Caro Emerald (Dramatico/Grandmono)

ShockingCaro

ザ・ショッキング・ミス・エメラルド/カロ・エメラルド

スウィング、ジャンプ、カクテル・ジャズ、マンボ、ルンバ、シャンソン、映画音楽など、ラウンジっぽい要素を巧みに取り込み、ヒップホップ世代以降の編集感覚で、しかしアコースティックな味を前面に押し出しながら、なんとも魅惑的なノスタルジック・ワールドを編み上げるオランダのシンガー、カロ・エメラルド。本国ではマイケル・ジャクソンの『スリラー』の記録すら抜いたという2010年のデビュー・アルバムに続いて、新作が出ました。

軽いシャーデーというか、ゆるいピンク・マーティニというか、体格的には少しだけ細めのアデルというか、まあ、そういう世界観。あまり深いところまで詰めきっていない手触りが持ち味で。その感触は今回も変わらない。前作の「ナイト・ライク・ジス」みたいな、えぐいキラー・チューンがないっちゃないので、こういう“出オチ”みたいな人にとってはどうなのかなと思うものの、方向性に関しては前作以上に焦点が絞り込まれている感じ。Jan van Wieringen と David Schreurs という、どう読んだらいいのかさっぱりわからないオランダ人プロデューサー/ソングライター・チームのいい仕事…ってところでしょうか。今度は国内盤も出るらしいので、日本でも注目が集まるかも。これがリード・シングルみたいです。

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Dramatico
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