バック・トゥ・ザ・ウッズ/チャック・リーヴェル
このアルバム、“グレン・グールドがバッハをレコーディングするのと同じ”と評した海外の記事をどこかで目にしたけれど。なるほど。チャック・リーヴェルがチャーリー・スパンド、リトル・ブラザー・モンゴメリー、メンフィス・スリム、リロイ・カー、バレルハウス・バック、オーティス・スパン、レイ・チャールズなど1920年代から50年代までの偉大なブルース・ピアニストたちのレパートリーをカヴァーしまくった1枚。悪かろうはずがありません。
曲によってはウッド・ベース入りの超アコースティック・アンサンブルで、曲によってはリズム隊なしのピアノ+ギターで、ごきげんなグルーヴを聞かせてくれる。アラバマの中流家庭で育った白人ピアニストが、年輪を重ねる中で身体にしみこませたブルース&ブギウギ・フィーリングをのびのび開放。グレッグ・オールマンが去年、Tボーン・バーネットのプロデュースのもとリリースしたブルース・カヴァー集『ロウ・カントリー・ブルース』と対を成すようなごきげんな仕上がりだ。キース・リチャーズ、ジョン・メイヤー、キャンディ・ステイトン、ダニー・バーンズ、ランドール・ブラムレットなどが客演してます。