Disc Review

Spacey and Shakin / Pete Droge (Fiftyseven/Epic)

スペイシー・アンド・シェイキン/ピート・ドロージ

お待ちしておりました。

以前、ここでセカンド・アルバムをレビューしたピート・ドロージ。その後、彼のバンドの一員であるイレーヌ・サマーズのソロ・アルバムをプロデュースしたりしていたけれど、ようやく彼の新作が登場した。

プロデュースはこれまで通り、ブレンダン・オブライエン。メンバーも、ピーター(ヴォーカル、ギター、キーボード)、イレーヌ(ギター、コーラス)のほか、ピーター・ストラウド(リード・ギター)、デイヴ・ヒル(ベース)は変わらず。ドラムのみ、ダン・マッキャロルからロブ・ブリルにチェンジした。所属していたアメリカン・レコーディングスが閉鎖状態となってしまったため、オブライエンがエピックのもとに設立したフィフティセヴン・レーベルに意識して心機一転だ。

というわけで、喜びいさんで買ったものの、実はこれ、セカンド・アルバムほどいい出来ではないです。まだピート・ドロージ未体験の方は、最近入手がむずかしくなりつつあるとはいえ、まずセカンドから聞くことをおすすめします。もちろん、この新作も大方はOKなんだけどね。曲もまあまあいいし、相変わらずルーツィな要素がアルバムのそこかしこに顔をのぞかせるし。ただ、以前よりもトム・ペティっぽくなる瞬間とかが多くて、その辺が気になる。オブライエンのミックスも以前よりお行儀よくなっているみたい。ちょっと売りに出たか? うーん。裏目かも……。

ソウルフルな味も少し漂わせたバラード「ウォーキング・バイ・マイ・サイド」とか、不敵なシャッフル・ビートが気持ちいい「モーターキッド」、軽くおセンチなメロディが聞かれる「ブラインドリー」あたりが聞き物か。あと、CDエクストラ仕様になっていて、動いてるピート・ドロージをはじめて見られたのもうれしかったっす。

なので、少々不満ながらピック・オヴ・ザ・ウィークですよ。

created by Rinker
¥3,431 (2025/08/27 13:58:00時点 Amazon調べ-詳細)

Resent Posts

-Disc Review