ストレイトアウェイズ/サン・ヴォルト
現在ウィルコを率いて活躍中のジェフ・トゥウィーディとともにカントリー・パンク・バンド“アンクル・テュペロ”に在籍していたもう一方の雄、ジェイ・ファーラーが結成したサン・ヴォルトのセカンド・アルバム。
フィドルがいて、ペダル・スティールがいて……と、すっかりカントリー・ロック編成。この編成で、ラウドに、しかし切なく聞く者を泣かせてくれる。デビュー盤にくらべてやかましい局面はぐっと減り、アコースティックな手触りの楽曲でいいものを発揮しているみたい。ただ、その奥底にはきっちりタイトなビートが流れているのがポイント。ファーラーのしゃがれた歌声も胸にくる。なのに、CDをコンピュータの角にぶつけちゃって8曲目がまともに聞けなくなっちゃった萩原です。いい曲なのにぃ。もう一枚買わなきゃ……(泣)。
ともあれ、ウィルコともども、90年代のカントリー・ロック・シーンを牽引する存在。抗いようのないルーツとしてのアメリカを、しかし“異邦人”のまなざしをもって眺めるそのスタンスにワタシは打たれますよ。ほんと。